個人再生を選ぶ選択肢と目安とは?

「借金返済の比重がしんどいけどマイホームを手放さずに他の借金を軽減したい」
「個人再生を選択する目安って例えばどんなこと?」

債務整理には任意整理・自己破産・個人再生とありますが、マイホームをローンごと残すことが叶いながら、それ以外の借金を減額整理することもできるのは個人再生です。

つくった借金の理由がどんなことであれ個人再生をすることができるのか?なども気になるところでしょう。

この記事では、あなたの債務整理が個人再生に向いているか、どんな条件で選択可能なのを中心にみていきましょう。

★個人再生の特徴
個人再生は、収入と返済のバランスが著しく乱れ、返済が回らない場合に減額を申し立てできる手続きです。比較的、借金総額が多額になっている人に適し、大幅に減額できる可能性を持っている手続きです。

最大で借金を1/5まで減額できること、そして免責不許可事由での借金でも大きな減額が叶う可能性が持てます。免責不許可事由とは、ギャンブルやパチンコ、娯楽などで作った借金で本来は本人の責任と言われそうな借金でも・・ということです。

•個人再生を選べる目安
そもそも債務整理を選ぶ時というのは、その手続きを受けることが可能な条件をクリアしているか、可能な状態か?ということと、さらにはそれぞれのメリットデメリットを比べて判断が目安になりますが、任意整理ではあまり借金整理に意味がない場合、一方では自己破産できない理由があるという場合は、個人再生を選択する目安に行き着くと思います。

もっと具体的にみていきましょう。
債務整理とは多重債務に陥った個人が、再生をして自分の人生を取り戻していけるように設けた法的救済処置です。

借金の理由は自分の浪費、投資の失敗などのほか、社会情勢とリンクした雇用の問題や自分を取り巻く状況の変化など様々な要因があると思いますが、その中で再生を図っていけるチャンスです。

•任意整理と個人再生の比較
任意整理は、任意での交渉で利息分をカットしてもらえるようにする手続きですが、借金が多額で収入の面からしても返済が到底追いつかない場合には、任意整理で得られるメリットはあまりないことになります。

•自己破産と個人再生の比較
自己破産は財産を処分することになり、さらに免責不許可事由などがあると免責が受けられない可能性があります。
また、資格を使った仕事で生計を立てている場合、自己破産の手続き中は一旦その職を退かなければならないため自己破産できないケースもあります。

このことから個人再生は、どうしても手放せない財産を残しながら、定められた返済完了期間内で返せる収入があるのなら、借金を最大1/5まで減額することが可能となる可能性が高い手続きです。
さらに住宅ローン特則によりローン付きの住宅を残すことができます。

•個人再生のメリットである住宅資金特別条項(住宅ローン特則)
個人再生は住宅ローンが残っていながら債務整理する場合に「住宅ローン特則」と呼ばれる特別な条項があります。

あなたが、住宅ローン以外のカード会社(クレジットカード・消費者金融・銀行)の借金返済も抱え債務整理を検討する場合に、住宅ローン返済をしたまま債務整理対象からこれを除いて、個人再生の手続きができるものです。

ですので、住宅は手放したくないけど、借金の返済が厳しい・・という時に適用できます。

この特別条項で呼ばれる「住宅」というものは、債務整理を手続きする本人の所有でなくてはなりません。本人以外の人と共有している住宅でも自己所有であれば適用は大丈夫です。

さらに、その住宅に住んでいることが条件となり、2つ以上の住宅を所有しているケースでは、特則により残すことができるのはどれか1つの住宅だけとなります。

また、仕事場兼住宅にしている場合は、建物の床面積で1/2の以上が住宅スペース及び居住スペースとして利用していれば特則条件で残すことができます。
(仕事場スペースが1/2以上の場合は条項適用は不可)

•住宅ローンの返済が遅延気味ですが大丈夫?
マイホームを残したいため、個人再生の手段で住宅資金特別条項を適用し、借金整理を考えている場合、その他の多重債務とも重なって住宅ローン返済が遅延・延滞気味になってしまっているケースもあるでしょう。
この場合は、すぐに住宅ローンの支払いを通常サイクルに戻すことが賢明です。
これは抵当権が実行されてしまう恐れが出てくるためです。

抵当権(ていとうけん)とは?
借金(債務)の担保にしているものについて、他の債権者に先立ってその貸元自己の債権の弁済を受けとる権利のことです。

または、個人再生の申し出の際に住宅ローンの債権者が、延滞している額に関しても、返済計画の見直しに組み込む事を承認してくれるかどうかにも関わってくるでしょう。

•夫婦でペアローンを組んでいる場合の個人再生は?
ペアローンとは夫婦それぞれに安定収入があって、それぞれに所有権利が分配され、それぞれ住宅ローンの支払いをする事です。

一人の所得ではローン審査額が少なくなってしまう場合に、二人合わせて大きなローンで住宅を持つことができます。また、お互いがお互いの連帯保証人となるほか、所有権も持分で分けられます。

ペアローンの場合でも住宅資金特別条項を適用することは可能ですが、夫婦揃って個人再生の申し立てをすることになります。

この場合、二人とも債務整理経験者となってしまい、ある一定期間は信用情報機関で金融事故者として登録されることになるため、7〜10年はクレジットカードを持つことができませんし、あらゆるローンを組むこともできなくなります。
夫婦二人がクレジットカードを持てなくなると、それなりに今の社会では不都合も出るでしょうから慎重に弁護士に相談することをおすすめします。

原則的にはペアローンで住宅特則を適用する場合には、夫婦同時で個人再生を申し立てることになるのですが、夫婦の片側には申し立てをする必要が全くないケース、例えば住宅ローン以外の借金は持っていなく、住宅ローンの返済にも全く問題なくできている場合には片方だけの個人再生申し立てが認められるケースがありますので、この場合も専門家から提案があるかもしれません。

•固定資産税と所有マンションの管理費の滞納
住宅ローンやそれ以外の多重債務に苦しんでいると、ある程度の金額ボリュームになる固定資産税の納税も滞りがないか心配なところです。

税金に対しての滞納は早期に解消させるのがベストですが、個人再生の手続きを踏むか踏まないかは別問題であっても、放置するよりも税務署に連絡をいれて遅延の事情を話しておく方がいいですね。納税の期限を伸ばしてくれたりと再分割も多少は応じてくれるので無視は絶対にやめましょう。固定資産税にも抵当権を実行される恐れもあります。

次に自宅マンション管理費に対しての滞納ですが、これに対しても抵当権同様に回収の先取り担保権の対象になります。住宅資金特別条例が利用できるように固定資産税同様に無視はしないで管理組合に返済の意思と返済計画を話して、延滞の早期解消を図りましょう。

★個人再生の弁済額
借金総額が100万円未満の少額には減額はありませんので個人再生は向きません。
(100万円以下の返済にも困っている場合には任意整理を検討しましょう)

個人再生は比較的、借金総額が多い人に適すると冒頭にも記述しましたが、債権者(貸元)にも貸金を返してもらう権利はもちろんありますので、弁済額が借金によって目安が決められています。

最低弁済額は、あなたの借金額や所有資産そして返済能力に応じて決められる、「最低限これだけは返済しなくてはなりませんよ」という額です。
財産を所有している場合には、その価値総額以下に借金を減額することは認められません。

先述で詳しくみてきた住宅ローン特則を使う場合には住宅ローン返済と加え、税金や慰謝料などは減額されません。そして申立費用も捻出することになります。

その上で、借金額に比例した最低弁済額の目安は以下です。

【借金総額:最低弁済額】
100万円未満 :全額返済
100-500万円未満  :100万円
500-1500万円未満 :1/5以上
1500-3000万円未満:300万円以上
3000-5000万円 :1/10以上
★個人再生を選ぶ選択肢と目安とは?まとめ
・個人再生は免責不許可事由で自己破産できない借金にも適用できる
・任意整理ではあまり借金額が減らない大きな借金に減額が適用されるのが選ぶ目安
・どうしても手放せない財産やマイホームを残してその他の借金を最大1/5に減額できる
・マイホームを手放したくない場合に住宅ローン特則が適用できる
・職場兼自宅としているマイホームには住居使用が1/2以上であることが条件
・住宅ローンや管理費を滞納している場合には抵当権の実行前に解消することが大切
・ペアローンでは夫婦同時に個人再生できるが片方を回避できる可能性もある
・最低弁済額には税金や慰謝料そして申立て費用は含まれない

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